第6回 『それぞれのキャラの、好きなもの嫌いなものは?(鈴鳴編)』

「あっ、綺麗な兄ちゃんだ!」
「綺麗なお兄ちゃん!」
「珍しいところで会ったな、小学生カッポー(*カップルの意)」
「にっしっし、ラッキーだな」
「うん」
「ラッキー?」
「俺たちさ、知り合いを探してアンケート中なんだ」
「2、3お答えいただきたいの」
(新しい遊びか何かか?)
「カッコイイ姉ちゃんは?」
「一人なの?」
「いんにゃ、デート中。今ちょっとだけ別行動中でさ……はぁ」
「マロンちゃん……たった10分の別行動でここまで俺を寂しくさせるなんて、罪なレディだよな?」
「一つさ、綺麗な兄ちゃんに聞いてもいい?」
「……綺麗にスルーしてきたな」
「今、皆に好き嫌いを聞いてるんだけどさ」
「マイブームなんだよね」
「綺麗な兄ちゃんの嫌いなものって何?」
「ん?好き嫌いを聞いてるんだろ?
ならまずは、好きなものを――」
「それは聞かなくても分かるし」
「カッコイイお姉ちゃんでしょ?」
「やれやれ、さすがに小学生にも気づかれちゃうか。
にじみ出る、俺のマロンちゃんへの気持ちは」
「にじみ出るっていうか、口に出してるじゃん」
「カッコイイお姉ちゃんのことしか話てないの」
「だよな。他の話ってあんま聞かないよな」
「うんうん」
「まあ、マロンちゃんのこと以外考えて生きてないからな」
「だからさ……嫌いっていうか、苦手なものはマロンちゃんの涙だよ。あっ、もちろん嬉し泣きの時は別だぜ?」
「マロンちゃんが笑顔とともに流した涙なら、ある意味世界で一番美しいものだとも言えるからさ。言うなれば女神が目から零した宝石さ」
「しかし、例え想像でも駄目だな……マロンちゃんが泣いている姿を思い浮かべただけで、胸が張り裂けそうになる」
「……あのさ、雫」
「……うん、淳君」
「マロンちゃんが悲しそうな表情をするってことは、俺にとっては世界中の空が分厚い雲で包まれたような――」
「次の場所に行こっか?」
「そうだね、淳君」
もう何かアレなので、鈴鳴の好き嫌いについては文中からお察しください。

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