「ところでさ、2人が通ってる小学校って、どの辺りにあるの?」
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「あれ?姉ちゃんも同じところに通ってたんじゃないの?」
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「えっとね、淳くん。お姉ちゃんが住んでる場所で、ちがってくると思うの」
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「おぉ、なるほど」
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「えっとね、住んでる場所も違うかもしれないけど、小学校の頃はこの町にいなかったから」
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「そうなの?」
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「うん、中学校に入学するタイミングで、今の場所に引っ越してきたから」
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「中学校は……兄ちゃんと一緒だっけ?」
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「お兄ちゃんと、中学校から友だちだって話だもんね」
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「うん、そうだよ」
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「オレたちが通ってるのは、その近くにある杜塚小学校っていうところ」
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「お兄ちゃんも、通ってたの」
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「そうなんだ。中学校の近くってことは、私たちが通う高校とは方向が違う感じ?」
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「うん。おうちから見て反対側にあるの」
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「歩いて15分くらい」
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「それは近いね」
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「んー、普通だと思うけど」
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「普通だよね」
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「もっと、遠くから来てるヤツもクラスにいるしさ。
斉藤くんとか30分かかるって言ってたし」 | |
「チョー遠いよね」
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「だからさ、お腹がすくから、いっつも給食おかわりするんだよな。斉藤くん」
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「この前ね、3回おかわりして昼休みに具合が悪くなってたの」
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「あ、うん、謎の斉藤君情報を聞かせてくれてありがとう」
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「でもね、お姉ちゃんの住んでた場所では、歩いて15分は近いほうだよ」
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「姉ちゃんさ、15分で近いって、どんな場所に住んでたのさ」
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「えっとね、自然がいっぱいで広ーいところ」
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「お姉ちゃんは、学校までどれくらい歩いてたの?」
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「50分くらい」
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「うわぁ……」
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「早起きしなくちゃダメなの」
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「通学時間もだけど、クラスメイトの数も2人とはかなり違うと思うよ」
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「それってさ、少なかったってこと?」
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「正解。学校全部で100人くらいだったかな」
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「えっと、オレたちの学校は、30人のクラスが3つあるから……」
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「500人以上かな」
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「全然違うの」
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「うん、中学校に来た時は少しビックリしたよ」
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「オレたちは、これが普通だと思うけどな」
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「逆に、私たちがお姉ちゃんの小学校に行ったら、ビックリしそうだね」
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淳と雫は自宅近くにある公立小学校に通っています。
人口の多い街ですので、必然的に通っている児童の数も多いようです。 |
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